単位がヤバコイル

銀髪が好きです Twitter : @yequalaxplusb

ハースストーン : 断末魔デーモンハンターのすすめ 2021年7月

 こんばんは、いんてぐらるです。プリーストがナーフされてあまりに嬉しいので久しぶりに筆をとりました。

今の時期はグランドマスターズがなく、暇がちなのでまともなラダーをしていたのですが、上位Tierはプレイングが難しいデッキが多いなと思いました。

私は気が短いので基本的にはマナコスト通りに手札を使いたくなってしまう性分であり、手札をため込まないデッキを好んで使うのですが、断末魔DHが結構気に入ったので文字に残しておこうかなと。新弾前ですがこれを読んでやれそうな気がしたらぜひ使ってみてください。

 

 

断末魔デーモンハンターとは

ボードを手放さないことに長けた断末魔をもつミニオンを多く採用し、ミニオンによる直接打点で相手ヒーローの体力を0にして勝つことを目的としたデッキ。極端に有利・不利なマッチがないため、良くも悪くも毎試合緊張感を持てる。

切り札は死の説教師ブラッドソーン、フィニッシャーはイリダン党の審問官。

 

サンプルリスト

・ン=ゾス型

playhearthstone.com

 

beerbrickで高勝率として紹介されていたデッキ。早い相手と遅い相手それぞれに有効なカードをはっきり分けて採用しているリストのため、ドローとマリガンが重要そう。

 

・非ン=ゾス型


playhearthstone.com

 

個人的にプリナーフ後環境でかなり気に入っている非ン=ゾス型。ラダーで出会うほとんどの断末魔DHはン=ゾスに寄せてあるが、こっちもなかなかやれる。

この記事最大のターゲットは断末魔DHを触ったことがない人で、かつン=ゾス型から触ってみてほしいのでこの記事ではあまり詳しく言うつもりはない。

リストはン=ゾスパーツが抜けるぶん、環境に合ったカードを入れる。ン=ゾス型にしない分、デッキの速度を好きな位置に寄せることができる。

 

 

カード解説

必須カード

 

f:id:yabacoil_int:20210723213838p:plain

必須カード。断末魔DHは2ターン目の動きが非常に少ないため、1 枚はマリガンで返す理由はない。2枚目はvsアグロでキープ、vsコントロールで返すことが多い。

 

f:id:yabacoil_int:20210723213845p:plain

必須カード。断末魔DHは3マナのカードが多数採用されるが、それらの中で最も強い。

レイザーボアと同じくマリガンで1枚は必ずキープする。2枚目はレイザーボアが引けている時や、後攻で手札が断末魔だらけの時に全キープすると強い。

 

f:id:yabacoil_int:20210723213842p:plain

必須カード。全てのマッチでマリガンキープする。2枚ある時に2枚キープすることもよくある。vsアグロではいつでも1点+ヒロパで2点を作成できることが重要であり、vsコントロールではデッキ圧縮として重要。

ただし、序盤に構えたこの武器を振るかどうかはよく考える必要がある

例えば上記のレイザーたちが場に出ている場合、彼らの断末魔で出るミニオンが手札にいなければ当然振った方がいいが、逆にレイザーの先が手札に用意できていれば、無理に振る必要はない。

手札の断末魔ミニオンがレイザーの効果で出て欲しくない時は、武器を振って手札に他の断末魔を引き込んでおきたいし、とはいえ武器の1点を構えておきたい時もあるはず。

序中盤最大の目的はボードのミニオンを途切れさせないこと、効率良いトレードを行うこと。マリガンマストキープのカードということもあり、振りの見極めが必要な場面は多い。

後半になると武器を構えているかどうかがイリダン党の審問官の着地ターンに絡んでくるため、7マナのターンに耐久を残してターンを終えられると強い。

 

f:id:yabacoil_int:20210723213849p:plain

必須カード。3点急襲+断末魔1点というのは要するに1マナ軽いなぎ払いのようなもの。マリガンでキープする機会はあまりないが、vsハンターでは先手後手関わらず1枚キープを推奨。

 

f:id:yabacoil_int:20210723213822p:plain

必須カード。体力4というのがアグロに対してかなり強く、特にvsシャーマンではストームストライクやガイアワームを受け止めることができるため優秀。マリガンでキープする場面は少ないが、vsアグロでは1枚持っていて良い。

 

f:id:yabacoil_int:20210723213811p:plain

必須カード。フェルガラヘビやデスヘッドに比べると出すタイミングを選ぶ必要がなく、腐りにくいのがgood。マリガンではレイザーとセットで持てる場合にキープが選択肢に入る。急襲も挑発もないカードであるため、後述のブラッドソーンで出た時にやや渋いことになることもあり、ブラッドソーンとのセットキープも考えられる。

断末魔DHは3マナのカード枚数が非常に多いが、レイザーたちの効果先はこれくらいいた方がいい。

 

f:id:yabacoil_int:20210723213835p:plain

必須カード。急襲と断末魔効果の両方がボードの維持に貢献しており、タイミングも選ばない。マリガンでは3マナレイザーとよくセットキープする。

 

f:id:yabacoil_int:20210723213825p:plain

必須カード。デーモンハンターを代表するぶっとびパワーカード。とりあえず入れておけばいい。マリガンではアグロ以外のマッチアップで1枚キープする。

 

f:id:yabacoil_int:20210723213828p:plain

必須カード。構成上最も単体で強いカード。いわゆる「不利を巻き返す・五分を有利にする・優勢を勝勢にする」やつ。マリガンに関しては髑髏と同じくアグロ以外でとりあえずキープで、髑髏よりキープ優先度は高い。vsハンターではさすがにキープしないが、vsシャーマンのとき他のマリガンカードで序盤やれそうであればキープしても良い。

f:id:yabacoil_int:20210723213808p:plain

必須カード。これがないと遅い相手に勝てない。マリガンは、とりあえず全てのマッチで必ずキープしない。間違いなく必須カードなのだが、「相手の動きが強かったというよりは自分の動きが弱くて負けた」ゲームの「弱かった自分の動き」はこのカードに邪魔されて髑髏が機能しなかったことがほとんど。

マリガンで髑髏をキープする時は、他のカードを返した時にこのカードを引き込むリスクがあるため、守りのマリガンも考慮した方がいい。

 

ン=ゾス型に入りうるカード

断末魔DHに全く触ったことがない人は、まずン=ゾス型を試して欲しい。

f:id:yabacoil_int:20210723213353p:plain

さすがにカードパワーは高い。断末魔DHではコスト9になった恩恵が非常に大きく、審問官を蘇生しながらヒロパが押せる。とはいえ必須カードでの復活種族が獣・キルボア・悪魔しかないため、このカードのバリューを上げるなら他種族を用意した方がいい。

マナコストが高いカードを増やすということは、髑髏を阻害するということを理解しておかなければならない。

審問官と同じような扱いのため、マリガンでは必ずキープしない。

 

f:id:yabacoil_int:20210723213801p:plain

蘇生種族マーロック枠。急襲と断末魔という点がブラッドソーンから考えても優秀なため、ン=ゾス非採用でも十分採用検討できるカード。

手なりからプレイしても4マナ、5マナのターンをこれ1枚でそこそこの動きとして使えるため、髑髏までの繋ぎとして優秀。

ン=ゾス入れる場合は1枚以上必須と言っていい。

 

f:id:yabacoil_int:20210723213805p:plain

エレメンタル枠。後述の剣精はふつう変容して武器になるため、試合運びとしてン=ゾスで復活する。プリースト相手にはそこそこ強いが他はそれほどでもない。

 

以下、復活枠として個人的に試したカード

 

・サーカスの融合体

確定復活する挑発。とりあえず挑発なので腐りにくく、剣精採用の場合4マナのカードは多い方がいいので、剣精2枚採用なら入れてもいいかもしれない。

 

・南海の悪党

海賊枠。ファティーグ勝負するデッキではないため、相手の山札を薄くすることはどちらかというとデメリットの方が大きい。

 

聖レイジャー

エレメンタル枠。まあアラールの方が強かった。

 

・屑鉄山のコロッサス

序盤にタスクピアサーで引いてきてこの世の終わりを迎えた。

 

・マジウザ・オ・トロン

ン=ゾスで蘇生した時に他のミニオンや顔を守ってくれて、なかなか活躍した。ただクレーンゲームの方がより良い印象を受けている。

 

・クレーンゲーム

メカ枠。6マナの断末魔の中では最も強いかもしれないと思った。急襲とドローがこのデッキにそこそこ噛み合っている。

 

・命を束ねしものアレクストラーザ

ドラゴン枠。この手のデッキではよく採用されているが、プッシュという面では役割が審問官と被りがちなので体感はそうでもなかった。

 

・疫病始祖ドレイク

ドラゴン枠。コロッサスと同じく世界の破滅を招いた。

 

・ドラゴンモーの飛行追跡者

ドラゴン枠。これを採用するくらいなら、ドラゴン枠はアレクで取って、6マナはクレーンゲームを採用させた方がいい。

 

よく見るカード

f:id:yabacoil_int:20210723213815p:plain

ン=ゾス型での採用優先度が特に高いカードで、ブラッドソーンで出てきた時が激強。5/3/3というスタッツがプリーストに圧をかけられないためあまり好きではなかったが、ナーフされてある程度プリが減ったため、今はすき。推奨枠

 

f:id:yabacoil_int:20210725132536p:plain

断末魔ミニオンで戦う以上自軍にミニオンが残ってターンが帰ってくることが多いため、活躍のチャンスが結構ある。推奨枠

 

f:id:yabacoil_int:20210725132530p:plain

状況に合わせた異端カードを探す。上振れとして髑髏の早撃ちがある。異端カードは4マナの数が多い(カートラス・ステリーナ・滑空・復讐の霊・1/1悪魔2体出すやつ)ため、できれば4ターン目に移行に使うと無難。悪魔ミニオンが2種いるので、ン=ゾス型では注意。推奨枠

 

f:id:yabacoil_int:20210725132533p:plain

ドローと打点を備えた腐りにくいカード。入れたいカードがないけど構築として枠が余ったなら。2ターン目の動きとしては生き物を置いたりタスクピアサー+ヒロパの方が偉い。

 

f:id:yabacoil_int:20210725132539p:plain

変容できるとなかなか強い。特にフェルスクリーマーとの相性が良く、

フェルスクリーマー→装備+2マナ→審問官 の456ムーブが非常に強い。

3コストのカードが多数採用されているため手札に残しておきやすいという面で変容を狙いやすいが、4コスト以上のカードに左右される点や、髑髏との兼ね合いが良くない場面もある。構築やプレイングが難しくなりやすい。3マナ12点という意味で遅い環境なら採用優先度が上がる。

 

f:id:yabacoil_int:20210725132543p:plain

ン=ゾス型、中でも遅めに寄せたリストではよく採用される。予習で見つけてきた時に0マナにならない点は注意。魂吸収と比較するとうーんとなる。

 

f:id:yabacoil_int:20210725132546p:plain

異端発動できれば盤面を大きく動かせるカードで、相手のミニオンが1体の場合は同一対象に2回攻撃する。ドルイドやOTKデッキ以外にはそこそこ機能するので、環境の立ち位置もそこそこ。ただしハンター相手では凍結の罠で帰っていく点に注意。

2年後くらいには、ぜひその手にアルドラキウォーブレードを握ってほしい。

 

f:id:yabacoil_int:20210723213818p:plain

剣精との上振れムーブがある他、審問官で髑髏が事故った手札を救済できるカード。ただしン=ゾスの事故だけはどうやっても解決できないので、非ン=ゾス型の方がありがたみを実感しやすい。

 

その他たまに見るカード

・ワンド職人

とりあえず置いておける2マナの生き物。3マナのカードが特に多い構築になるため、2マナの生き物というだけで採用価値がある。二連斬とマナ消耗がないため、最盛期に比べるとかなり弱くなってしまった。

悪魔の相棒を持ってきたときに、ンゾスの審問官復活が濁るのは注意。

 

・2マナ番所

プリースト、ドルイド、メイジ、ローグ、デーモンハンターあたりに強い。

 

・教団の新入会員

2番所と似たような相手に加え、ハンターにも割と有効。かなり刺さっていると思う。

 

・マンクリック

妻が迷子のままだとバニラだが、体力4が月食・聖なる一撃・ノール叩きのハンマー・ガナーグの武器・頭を冷やせ等多くのカードに強いので、3ターン目に出せる分には結構いいカード。

 

・ナラレックス

夢と悪夢は適当に使っても強く、ドレイクと乙女は3マナ偏重のデッキ構成に対していい感じにマナカーブを埋めてくれる。目覚め以外は雑に当たりと言える。目覚めはあなたのPSでうまく活躍させてください。

 

・ヴェクタス

このデッキのためにあるようなカードのはずなのにあまり使われていない。レイザーの断末魔を獲得してももう手札に出す先がなく渋いこと、チビドラに急襲や挑発がなく即時性に欠けること、チビドラの数字が低すぎて大したプレッシャーにならないこと、などだろうか。

たぶん比較対象がジャンディスバロフだったのが良くないんだろうな。

 

プレイ方針とマリガン

プレイ方針

プレイ方針はシンプルで、自分より早い相手か遅い相手かで方針を変える。

自分より早い相手(ハンター・シャーマン等)は守勢に回り、ヒーローの体力を優先する。断末魔や急襲のミニオンが多いため、ヒーローの体力を優先してもそれなりのボードを維持できるはず。

呪文などの直接打点がケアできている状況でブラッドソーンやンゾスなどの大量展開により、相手ミニオンからの打点を防げば勝ち。

審問官を出したターン+生き残れば次のターンで相手の顔に計24点飛ばせるため、審問官の着地が予想できる展開になってきた時は、相手に審問官を無視させない程度(=審問官出すまでに5~6点)のダメージを事前に相手ヒーローへ入れておきたい。

 

自分より遅い相手(プリースト・ピエロドルイド等)は断末魔を盾に相手の顔をひたすら詰める。どうせ除去されても下から何かしら出てくるので、神格化やスレッシャーを最低限ケアしてとにかく顔を詰める。

勝利には審問官が必須になるため、最速着地をめざし中盤以降に担いだ武器の振りどころはよく考える。

 

 

 

 

マリガンキープカード

全てのマッチ

タスクピアサー・レイザーボア・ビーストマスター

 

vsアグロ

レイザーボア2枚目・フェルガラヘビ(ハンター)orデスヘッド(シャーマン)・魔眼光・イリダン党の予習・カートラス(位置が良い場合)

 

vsアグロ以外

左髑髏(最優先)>ブラッドソーン(次点)>髑髏(その次、ブラッドソーンがある場合流す)

予習(髑髏がある場合)・タスクピアサー(2枚目)

3マナのカードは多数あるため、ビーストマスター以外返して良い

 

vsコントロール

↑に追加してブラッドソーンと髑髏の両立(後攻、髑髏の位置がブラッドソーンより左)・剣精

 

ほか、自由枠で採用したカードを自己責任でキープなり返すなりする。

 

 

マッチアップ

・デーモンハンター

vsOTKは不利、少なくともン=ゾス型は速度が足りない。ミラーは髑髏とブラッドソーンをうまく叩きつけた方が勝つ。断末魔ミニオン同士をトレードして両方が死んだ時、相手プレイヤー側の断末魔から先に発動することを覚えておくと、有名芸人とフェルガラヘビのトレードが正しく行える。

 

ドルイド

vsトークンは不利。相手のグローフライに合わせてフェルガラヘビや予習ドレッドロードバイトを2回合わせないと厳しい。vsピエロは五分くらい。セナリウスの結界や守護獣はなんとでもなるが、適者ピエロはどうにもならない。

 

・ハンター

五分くらい。ン=ゾス型は全体として構築が重くなるのですこし厳しい。デスヘッドとフェルガラヘビがどれだけ上手く使えるかがカギ。魔眼光を採用していればそれだけ楽になる。

 

・メイジ

有利。退化の矢がクリティカルヒットするか、循環狂気で無茶苦茶されない限り、下から出てくる性質が相手の除去を超えて食らいついていける。

 

パラディン

滅多に合わないけど、ほぼ負けた記憶がない。ヒロパが盾に強くトレードして断末魔が残るこちら側が有利だと思う。

 

・プリースト

全体除去をされながら相手側にミニオンが残るサムローザイレラ鏡の全てがしんどいため不利だが、剣精を担げると相当世界が変わるのでプリが多いなと思ったら採用を推奨。予習からフェル学を見つけたい。

 

・シャーマン

アグロ相手としての立ち回りを心がけるが、ハンターよりはフェイスを犠牲にして盤面を取って良い。ダンクタンクで壊滅すると敗色が濃くなるので、5マナ以上のカードをプレイされて変容を確認したら警戒する。睡蓮に潜むものでデスヘッドがカエルにされるのもきついので、デスヘッドは睡蓮の着地を躱すタイミングで投げられるとgood。

 

・ローグ

タコロボが吐くほどきついがそれ以外の全ては対処が難しくないため、五分から微有利くらい。メイジの循環引かれなきゃ勝ちと似たようなもんで、タコロボ引かれなきゃ勝ち。

 

ウォーロック

これも遭遇しないから言えることあんまりないけど、断末魔が除去に強いため有利だと思う。

ウォリアーやプリーストは除去と回復ができるけどこっちはそれほど回復しないから楽。

 

・ウォリアー

vs急襲は微有利。守りにおいてはガナークと剣喰い男の持つ3/2武器をどうやって躱すか、攻めにおいては剣喰い男の体力5挑発をどうやって破るかがカギ。そうそうブラッドソーンを返せる相手ではないため、着地できるとかなり有利になる。

vsコントロールも微有利。こちらは遺恨で大きく装甲を稼がれると面倒なため、あまりミニオンを展開しすぎないよう注意する。

 

雑感としてはミニオンで同士で泥臭く盤面を取り合う相手には有利がつきやすく、全体除去呪文と回復を両立してくる相手は不利がつきやすい。アグロは構成次第。

 

 

基本的にはマナカーブ通りに手札にあるカードをポンポン出していくデッキなのでプレイングは簡単寄りだが、武器やヒロパの使い所・同じコストのカードが複数ある時に何からプレイするかなど、使っているとだんだん難しいところが出てきて楽しいです。

環境末期ですが丸いデッキが好きな方におすすめです。

また事前カード評価で会いましょう。